症状から探す

消化器内科

左下腹部が痛い

左のお腹の下のほうが痛む——。この場所には、便が最後に通るS状結腸という大腸の一部が収まっています。日本人の場合、左下腹部の痛みで最初に考えるべきは、この大腸のトラブルです。

なかでも多いのが大腸憩室炎です。発熱を伴い、痛みがじわじわ強くなるのが特徴で、健康診断の大腸検査で「憩室がありますね」と言われた経験のある方は、心当たりがあるかもしれません。また、突然の腹痛のあとに血便が出た場合は、虚血性大腸炎の可能性があります。これも左下腹部に起こりやすい病気です。

一方で、石が詰まって起こる激痛、そして女性では卵巣の病気と、原因は一つではありません。痛みの場所だけで確定することはできません。

たかしな内科クリニックは、横浜市南区・吉野町駅から徒歩3分の内科・消化器内科です。院内にマルチスライスCTを備えており、診察したその日に炎症の範囲と重症度を確認します。入院が必要と判断した場合は、速やかに連携医療機関へご紹介します。腹痛の方は、予約なしでのご来院も可能です。

腹痛全体の切り分けについては急な腹痛(急性腹症)と診察当日のCT検査もあわせてご覧ください。

左下腹部の痛みで考えられる主な原因

大腸憩室炎

大腸の壁の一部が、外側に袋状に飛び出したものを憩室といいます。それ自体は病気ではなく、加齢とともに増えていくもので、憩室があるだけなら症状はありません(大腸憩室症)。

この袋に便がたまり、細菌が増えて炎症を起こした状態が大腸憩室炎です。日本人ではS状結腸、つまり左下腹部に起きることが多く、次のような症状が出ます。

  • 左下腹部の痛み。押すと強く痛む
  • 37〜38度台の発熱
  • 痛みが数日かけてじわじわ強くなる
  • 便通の乱れ(下痢または便秘)

多くは抗菌薬による治療と食事の調整で改善します。しかし、憩室に穴が開いたり(穿孔)、周囲に膿がたまったり(膿瘍)する場合には、入院や手術が必要になります。この見極めに、CT検査が欠かせません。

詳しくは大腸憩室症・憩室炎をご覧ください。

虚血性大腸炎

大腸に向かう血流が一時的に滞り、粘膜が傷つく病気です。便秘がちな中高年の方に多く見られます。

特徴的なのは、その順序です。

  1. 突然、左下腹部に強い痛みが起こる
  2. まもなく下痢をする
  3. そのあとに血便が出る

「腹痛 → 下痢 → 血便」という数時間以内の流れは、虚血性大腸炎を強く疑わせます。多くは数日で自然に改善しますが、大腸がんや潰瘍性大腸炎との区別が必要なため、落ち着いてから大腸カメラで確認することが大切です。

虚血性大腸炎

便秘

たまった便でS状結腸が張り、痛みが出ることがあります。排便後に軽くなるのが特徴です。ただし、便秘が急に始まった場合や、便が細くなってきた場合は、大腸が狭くなっているサインのことがあります。

何日も便が出ない・便が硬くて出しにくい便が昔より細くなった・残便感がありスッキリしない

感染性腸炎

細菌やウイルスによる腸の炎症です。下痢・嘔吐・発熱を伴い、お腹全体から左下腹部にかけて痛みが出ます。

感染性胃腸炎(ノロ・ロタ等)

過敏性腸症候群(IBS)

検査をしても異常が見つからないのに、腹痛と便通異常が続く病気です。排便すると痛みが軽くなること、ストレスで悪化することが特徴です。

ただし、これは他の病気を除外して初めて診断できるものです。自己判断で「IBSだろう」と決めてしまわないでください。

過敏性腸症候群(IBS)

尿路結石

左の尿管に石が詰まると、背中や脇腹から左下腹部へ、痛みが走ります。血尿を伴い、じっとしていられないほど痛みが強く、波があるのが特徴です。

詳しくは背中が痛いのは内臓の病気?をご覧ください。

大腸がん

S状結腸にできたがんが腸を狭くすると、痛み・便秘・便が細くなるといった症状が出ます。初期には自覚症状がほとんどありません。

血便、便が細い、便通の変化が数週間続く、体重が減ってきた——これらを伴う場合は、大腸カメラでの確認が必要です。

大腸がん

女性の場合:婦人科の病気

左下腹部には左の卵巣と卵管があります。卵巣嚢腫の茎捻転、卵巣出血、子宮内膜症などでも痛みが起こります。妊娠の可能性がある方は、必ず診察時にお申し出ください。

受診の目安

状態対応
冷や汗を伴う激痛が続く/お腹が板のように硬い/大量の下血があるためらわず救急外来へ(または119番)
発熱を伴う左下腹部の痛み/痛みが日ごとに強まる/血便が出た/痛みで食事がとれないその日のうちに受診
数日前から鈍い痛みが続く/便通の乱れを伴う/繰り返し痛む早めに受診

「いつもの憩室炎」と自己判断しないでください

憩室炎は繰り返すことがあります。そのため「前と同じだから、そのうち治る」と考えてしまいがちです。

しかし、繰り返すたびに炎症が強くなり、穿孔や膿瘍に至ることがあります。また、憩室炎だと思っていたものが大腸がんだった、というケースもあります。発熱を伴う痛みは、その都度確認してください。

当院の強み:診察当日のCT検査に対応しています

院内のマルチスライスCTで、その日のうちに重症度を判定します

大腸憩室炎の診断と治療方針の決定において、CT検査は中心的な役割を果たします。CTでは次のことがわかります。

  • 憩室がどこにあり、どの範囲に炎症が広がっているか
  • 膿瘍(膿のたまり)ができていないか
  • 穿孔していないか(腹腔内に遊離ガスがないか)

この3点が、「外来で抗菌薬治療ができるか」「入院が必要か」を分ける判断材料になります。血液検査だけでは、ここまで踏み込めません。

当院はこのCTを院内に設置しています。診察の結果、必要と判断すれば、その場で撮影します。撮影時間は数分です。

CT画像の読影は、院長が自ら行います

CT画像の読影は、院長が自ら行います。昭和医科大学横浜市北部病院 消化器センター(世界消化器内視鏡学会〈WEO〉が認定する国際的優良施設)で、多くの腹部CT診断の経験を積んだ日本消化器病学会の消化器病専門医です。

CT画像に加えて、問診・触診・血液検査の結果を一つにつなげて判断します。なお、検査部位や内容によっては、後日あらためて詳細な結果をご報告する場合があります。

入院が必要なときは、速やかにご紹介します

穿孔や膿瘍があり、入院加療や手術が必要と判断された場合には、近隣の高度医療機関へ速やかにご紹介します。地域の基幹病院との連携体制を整えています。

CT検査(高度画像診断)腹部CT(肝臓・胆嚢・膵臓)

CTのあと、大腸カメラへつなぎます

ここが、当院の診療で大切にしている部分です。

CTは、炎症がどこまで広がっているかを面としてとらえるのが得意です。一方で、大腸の粘膜そのものに何が起きているかは、CTでは見えません。

  • 憩室炎が落ち着いたあと、同じ場所に大腸がんが隠れていないかを確認する
  • 虚血性大腸炎と診断したあと、潰瘍性大腸炎や大腸がんではないことを確かめる
  • 血便の原因が、憩室からの出血なのか、ポリープからの出血なのかを見分ける

これらはいずれも、粘膜を直接観察する大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)でしか確認できません。

当院では、CTから大腸カメラまでを同じ施設内で、同じ医師が一貫して担当します。鎮静剤(静脈内鎮静法)を用いた、苦痛の少ない検査に対応しています。

なお、炎症が強い時期の大腸カメラは、穿孔のリスクがあるため行いません。炎症が落ち着いた1〜2か月後に、あらためて実施します。この時期の判断も、CTの所見をもとに行います。

大腸カメラ検査(下部消化管内視鏡)痛くない大腸カメラの秘密

受診当日の流れ

1. 受付・問診

腹痛の方は、予約なしでのご来院も可能です。痛みがいつから始まり、どのように変化したか、発熱・下痢・血便の有無をうかがいます。過去に憩室を指摘されたことがある方は、必ずお伝えください。

2. 診察・血液検査

お腹を触診し、痛みの場所と、炎症が腹膜に及んでいないかを確認します。あわせて血液検査で炎症の程度(白血球数・CRP)を調べます。

3. CT検査(診察当日)

医師が必要と判断した場合、その場でCTを撮影します。

4. 当日中の所見説明

画像をお見せしながら、その日のうちに所見と治療方針をご説明します。

5. 治療・大腸カメラの予約・または紹介

  • 軽症の憩室炎 → 抗菌薬と食事の指導で、外来での治療を開始します
  • 穿孔・膿瘍がある → 連携医療機関へ速やかにご紹介します
  • 炎症が落ち着いたあと → 大腸カメラで粘膜を確認します(1〜2か月後)

費用の目安

医師が検査の必要性を判断した場合、CT検査には健康保険が適用されます。撮影部位や処置内容によって異なりますが、3割負担の方で約6,000円が目安です。

大腸カメラ検査にも健康保険が適用されます。

検査内容1割負担の目安3割負担の目安
大腸カメラ(観察のみ)約2,000円約6,000円
大腸カメラ+ポリープ切除約5,000円〜約15,000円〜
組織検査(生検)追加時約1,000円〜約4,500円〜

上記は初診・再診料を含む目安の金額です。処置内容によって費用は異なります。

CT検査の費用大腸カメラの費用

よくあるご質問

Q. 左下腹部が痛みます。憩室炎でしょうか。

日本人の左下腹部の痛みでは、大腸憩室炎が代表的な原因です。ただし、虚血性大腸炎、便秘、感染性腸炎、尿路結石、女性では婦人科の病気でも同様の痛みが起こります。とくに発熱を伴う場合は、CT検査で炎症の範囲と重症度を確認することをおすすめします。

Q. 以前にも憩室炎になりました。また同じ痛みですが、様子を見てよいでしょうか。

自己判断はお控えください。憩室炎は繰り返すことがありますが、繰り返すたびに炎症が強くなり、穿孔や膿瘍に至ることがあります。また、憩室炎だと思っていたものが大腸がんであったというケースもあります。発熱を伴う痛みは、その都度ご相談ください。

Q. 腹痛のあとに血便が出ました。何が考えられますか。

突然の左下腹部の痛みのあと、下痢に続いて血便が出るという経過は、虚血性大腸炎に特徴的です。多くは数日で改善しますが、大腸がんや潰瘍性大腸炎との区別が必要なため、症状が落ち着いてから大腸カメラで確認することをおすすめします。

Q. 憩室炎と診断されたら、すぐに大腸カメラを受けるのですか。

いいえ。炎症が強い時期に大腸カメラを行うと、穿孔のリスクがあります。まず抗菌薬などで炎症を治め、通常は1〜2か月後、炎症が落ち着いてから大腸カメラを行います。同じ場所に大腸がんが隠れていないかを確認するためです。

Q. CT検査は本当に当日に受けられますか。

当院は院内にマルチスライスCTを備えており、診察の結果、医師が必要と判断した場合には、その日のうちに撮影を行います。検査部位や内容によっては、後日あらためて詳細な結果をご報告する場合があります。

ご予約・アクセス

左下腹部の痛みでお困りの方は、予約なしでもご来院いただけます。事前にWEB予約またはお電話でご連絡いただけますと、待ち時間の短縮につながります。

  • WEB予約:24時間受付
  • お電話:045-253-2112
  • 所在地:横浜市南区南吉田町2-28(横浜コスタセイス1F)
  • アクセス:市営地下鉄ブルーライン「吉野町駅」から徒歩3分/京急本線「黄金町駅」から徒歩7分
  • 駐車場:2台
  • 診療時間:午前 9:00〜12:00/午後 15:00〜18:00(最終受付は診療終了30分前)
  • 休診日:水曜終日・土曜午後・日曜午後

[WEB予約はこちら]

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045-253-2112 09:00~12:00/15:00~18:00