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高尿酸血症・痛風
高尿酸血症・痛風について
高尿酸血症とは、血液中の尿酸という物質の濃度が異常に高くなった状態を指します。この状態を放置すると、関節内で尿酸が結晶化して激しい炎症を引き起こし、いわゆる痛風発作を発症します。また、高尿酸血症は単に関節が痛むだけの病気ではなく、肥満や高血圧症、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病と密接に関連しており、メタボリックシンドロームを合併しやすいことが知られています。
当院では、痛風による急な痛みの改善はもちろんのこと、背景にある生活習慣病のコントロールや、痛み止めによる胃腸への負担、脂肪肝などの合併症リスクを含めて、院長をはじめスタッフが丁寧かつ総合的にサポートいたします。
高尿酸血症・痛風の症状について
高尿酸血症は、初期段階では自覚症状がほとんどありません。しかし、尿酸値が高い状態が長く続くと結晶化した尿酸が蓄積し、ある日突然、激しい痛みを伴う発作やその他の合併症を引き起こします。具体的には以下のような症状が現れます。
- 足の親指の付け根が赤く腫れ上がり、激しい痛みがある
- 風が吹くだけでも痛いほどの関節痛(痛風発作)
- 足首や膝、手首などの関節に痛みや腫れが生じる
- 耳たぶや関節の周囲にこぶのようなしこり(痛風結節)ができる
- 背中や腰、下腹部に突然の激しい痛みがある(尿管結石の疑い)
- 健康診断の血液検査で尿酸値が高いと指摘された
高尿酸血症・痛風の診断と検査について
高尿酸血症の確定診断や痛風発作の状態把握、および尿管結石やメタボリックシンドロームといった合併症の有無を調べるために、当院では各種検査を実施しています。自覚症状がない段階から全身のリスクを正確に評価することが重要です。
血液検査・尿検査
血液中の尿酸値や腎機能を測定するほか、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が潜んでいないかを総合的に確認します。尿検査では、尿への尿酸の排泄状況や、腎臓への影響を調べます。
CT検査(腹部CT・内臓脂肪CT検査)
高尿酸血症の患者様が背中や下腹部に激しい痛みを訴える場合、尿管結石の疑いがあります。当院ではCTを導入しており、即日検査によって結石の位置や大きさを迅速に診断することが可能です。また、メタボリックシンドロームの評価として内臓脂肪CT検査による面積測定や、腹部CTによる脂肪肝(NASH)などの確認も行い、見えない臓器のリスクを的確に把握します。
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)
痛風発作の激しい痛みを抑えるために強い鎮痛剤を服用することがありますが、鎮痛剤の副作用によって胃や十二指腸に潰瘍(NSAIDs潰瘍)が生じることがあります。胃の痛みや不快感がある方には、極細スコープと鎮静剤を使用した苦しくない胃カメラ検査を実施し、胃粘膜へのダメージがないかをしっかりと確認します。
下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)
高尿酸血症をはじめとする生活習慣病にお悩みの方は、腸内環境の変化などから大腸ポリープや大腸がんのリスクが高まる傾向があります。当院ではAI技術を導入した大腸カメラを使用し、微小な病変の早期発見に努めています。水浸法やCO2送気を用いた痛みに配慮した検査を行っており、発見したポリープはその場で日帰り切除することも可能です。
高尿酸血症・痛風の治療法について
高尿酸血症・痛風の治療は、発作時の激しい痛みを速やかに抑えることと、長期的に尿酸値をコントロールして再発や臓器障害を防ぐことの2本柱で行われます。患者様のライフスタイルに合わせた無理のない治療を提案いたします。
薬物療法
痛風発作が起きている急性期には、炎症と痛みを抑えるために消炎鎮痛剤やコルヒチンを使用します。痛みが落ち着いた後に、尿酸の生成を抑える薬や尿酸の排泄を促す薬を用いて、血液中の尿酸値を目標値まで徐々に下げていきます。鎮痛剤による胃腸障害のリスクを考慮し、胃薬を併用したり、胃カメラ検査の結果を踏まえてお薬の種類を調整したりするなど、安全な処方を心がけています。
生活指導
薬の服用と並行して、生活習慣の改善が不可欠です。プリン体を多く含む食品の制限や、アルコール(特にビール)の摂取を控えるよう指導を行います。また、尿酸を体外へ排泄しやすくするための十分な水分補給の目安や、体重管理のポイントについてもお伝えします。
高尿酸血症・痛風の予防について
高尿酸血症や痛風発作を予防するためには、日々の生活習慣を見直し、尿酸値を上げない・蓄積させない体づくりを行うことが大切です。また、他の生活習慣病を併発しないための全身管理も重要となります。
食事と水分の管理
レバーなどの動物の内臓類や一部の魚介類など、プリン体を多く含む食品の過剰摂取を控え、バランスの良い食事を心がけてください。また、1日2リットル程度のこまめな水分補給を行うことで、尿の量が増え、尿酸の排泄が促されるとともに尿管結石の予防にも繋がります。
適度な運動の習慣化
ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動は、肥満解消やメタボリックシンドロームの改善に非常に効果的です。一方で、息が上がるような激しい無酸素運動は、かえって体内の尿酸値を急上昇させる原因となるため注意が必要です。内臓脂肪CT検査などでご自身の脂肪量を確認しながら、適切な運動ペースを見つけていきましょう。
定期的な検査の受診
尿酸値は自覚症状がないまま変動するため、定期的な血液検査で数値をチェックすることが最大の予防策です。また、生活習慣病が関連する脂肪肝や消化管疾患のリスクを早期に発見するためにも、当院のCT検査や、痛みに配慮した胃カメラ・大腸カメラ検査を定期的にご活用いただき、生涯にわたる健康維持にお役立てください。