コラム
背中が痛いのは内臓の病気?膵炎や大動脈瘤の可能性とCT検査の必要性
「背中が痛い」という症状は、筋肉痛や姿勢の問題と思われがちですが、実は内臓の病気が原因であることがあります。特に膵炎・腎尿管結石・大動脈瘤・胆嚢炎などは、背中や腰に痛みとして現れることがある疾患です。中でも大動脈瘤の破裂は命に関わる緊急事態であり、発見が遅れることが命取りになることもあります。
「整形外科で診てもらったが原因がわからない」「湿布を貼っても背中の痛みが改善しない」という場合は、内臓疾患の可能性も考え、腹部CT検査による評価をお勧めします。当院では高性能CTスキャンで迅速に評価します。
背中の痛みを引き起こす主な内臓疾患
背中・腰に痛みを生じさせる内臓疾患には以下のものがあります。痛みの場所・性質・他の症状を組み合わせて考えることが診断の手がかりになります。
- 急性膵炎・慢性膵炎:上腹部〜背中にかけての強い痛み。前かがみで楽になることも
- 腹部大動脈瘤:腹部〜背中の拍動する痛み。破裂すると激痛・ショック状態に
- 腎盂腎炎・腎臓の疾患:腰〜背中の鈍痛。発熱・排尿時の違和感を伴うことも
- 尿管結石:背中〜腰〜股間にかけての激痛。波のように痛みが強弱することが多い
- 胆石・胆嚢炎:右上腹部〜右肩甲骨の周囲に痛みが放散することがある
- 膵臓がん:初期は無症状が多いが、進行すると背中の痛みが現れることがある
大動脈瘤とは?見つけることの重要性
大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)とは、全身に血液を送る大動脈の壁が弱くなり、一部がこぶのように膨らんだ状態です。多くの場合、症状がないまま徐々に拡大しますが、瘤が大きくなると背中や腹部に圧迫感・鈍痛が生じることがあります。
最も怖いのは「破裂」です。大動脈瘤が破裂すると突然の激烈な腹痛・背部痛とともにショック状態となり、生命に関わります。CT検査で大動脈瘤を発見することで、適切なサイズに達する前に外科的治療(ステントグラフト内挿術など)を行い、破裂を予防することが可能です。高血圧・喫煙歴・高齢男性は特にリスクが高いとされています。
膵炎の診断にCT検査が欠かせない理由
急性膵炎は膵臓の急激な炎症で、激しい腹痛・嘔吐・発熱を引き起こします。重症になると膵臓の壊死・感染・多臓器不全へと進展することもあります。CT検査では膵臓の腫大・周囲の炎症・壊死域・膿瘍形成などを評価することができ、重症度の判定と治療方針の決定に不可欠です。
慢性膵炎では膵臓内に石灰化が生じることがあり、CT検査でそれを確認できます。慢性的な背中の痛みや消化吸収障害がある方では、慢性膵炎の可能性を考えた評価が必要です。
こんな背中の痛みがある方はご受診を
以下に当てはまる症状がある方は、内臓疾患の可能性も考え、CT検査による評価をお受けください。
- 背中〜腰の痛みが続いているが、整形外科で異常なしと言われた
- 上腹部〜背中にかけての強い痛みがある
- 高血圧・喫煙歴があり、腹部や背中に拍動する違和感がある
- 発熱と背中・腰の痛みが同時にある
- お酒をよく飲む・飲んだ後に腹痛・背部痛が出た
- 体重減少と背中の痛みが重なっている
当院のCT検査と受診案内
当院では高性能CTスキャンを導入しており、大動脈・膵臓・腎臓・胆嚢など腹部臓器を包括的に評価する腹部CT検査を行っています。「背中が痛いだけだから内科に行く必要はない」とは思わず、気になる症状があればお気軽にご相談ください。CT検査の結果は院長が丁寧にご説明し、緊急性が高いと判断された場合は速やかに高度医療機関へご紹介します。