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高血圧症
高血圧症について
高血圧症は、安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも高い状態が続く疾患です。血管の壁に常に強い圧力がかかり続けるため、放置すると血管が傷ついて柔軟性を失い、動脈硬化を進行させます。自覚症状がほとんどないまま進行することからサイレントキラーとも呼ばれており、脳卒中や心筋梗塞といった命に関わる重大な疾患を引き起こす原因となります。
また、脂質異常症や糖尿病、メタボリックシンドロームといった他の生活習慣病を合併しやすく、これらが重なることで血管へのダメージはさらに加速するため、早期の発見と適切な管理が非常に重要です。
高血圧症の症状について
高血圧症は初期段階では自覚症状が現れないことがほとんどですが、血圧が著しく上昇した場合や合併症が進行した場合には、以下のような症状が見られることがあります。
- 頭痛
- めまいやふらつき
- 肩こり
- 動悸や息切れ
- 耳鳴り
高血圧症の診断と検査について
高血圧症の診断は血圧の測定が基本となりますが、当院では高血圧が引き起こす臓器への影響や、合併しやすい他の疾患リスクを総合的に評価するための各種検査を実施しています。
血圧測定
診察室での血圧測定に加え、より正確な状態を把握するためにご自宅での家庭血圧測定の指導を行っています。
血液検査・尿検査
高血圧によって腎臓に負担がかかっていないかを確認する尿検査や、脂質異常症、糖尿病などの合併症の有無を調べるための血液検査を実施します。
内臓脂肪CT検査(メタボ検診)
高血圧症は肥満、特に内臓脂肪の蓄積と深く関連しています。当院では即日検査が可能なCTを使用し、内臓脂肪面積を正確に測定することでメタボリックシンドロームのリスクを可視化します。
胸部CT・腹部CT検査
長期間の高血圧は、大動脈瘤や大動脈解離といった命に関わる血管疾患のリスクを高めます。当院のCT検査では、これらの血管の異常や、メタボリックシンドロームに伴いやすい脂肪肝などの状態を迅速かつ詳細に評価します。
心電図・超音波検査(エコー)
高血圧による心臓への負担(心肥大など)を確認するための心電図検査や、頸動脈エコー検査によって動脈硬化の進行度合いを直接観察します。
内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)
動脈硬化予防のために血液をサラサラにする薬を服用している場合、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化管出血リスクが高まるため、鎮静剤を使用した苦しくない胃カメラでの定期的な確認が推奨されます。また、高血圧やメタボリックシンドロームを持つ方は大腸ポリープや大腸がんのリスクも高い傾向にあるため、AIを導入し痛みに配慮した大腸カメラで早期発見・日帰りポリープ切除を行うことが全身の健康管理に繋がります。
高血圧症の治療法について
高血圧症の治療は、血圧を目標値まで下げ、将来的な心血管疾患などの合併症を防ぐことを目的としています。
生活習慣の改善
治療の基本となるのは毎日の生活習慣の見直しです。減塩を中心とした食事療法、適正体重の維持、適度な有酸素運動、禁煙や節酒などの指導を患者様のライフスタイルに合わせて行います。
薬物療法
生活習慣の改善だけでは血圧が十分に下がらない場合や、すでに血圧が著しく高い場合には、降圧薬を用いた治療を開始します。カルシウム拮抗薬、ARB、利尿薬など、患者様の状態や合併症の有無に合わせて適切なお薬を選択し、処方します。
高血圧症の予防について
高血圧症を予防するためには、日々の生活の中で血管への負担を減らす行動を意識し、継続することが不可欠です。
減塩とバランスの良い食事
塩分の摂りすぎは血圧上昇の最大の原因です。出汁や香辛料を活用して塩分を控えるとともに、塩分の排出を促すカリウムを多く含む野菜や果物をバランス良く摂取することが大切です。
適度な運動の習慣化
ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動は、血流を改善し血圧を下げる効果があります。無理のない範囲で日常的に体を動かす習慣をつけることが推奨されます。
定期的な医療機関でのチェック
自覚症状がないからこそ、定期的な健康診断や受診が欠かせません。家庭血圧を記録する習慣をつけるとともに、定期的にCT検査で血管や内臓脂肪の状態を確認し、胃カメラや大腸カメラで消化器のがんリスクも合わせて管理していくことが、将来の健康維持に繋がります。