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消化器内科

クローン病(CD)

クローン病(CD)について

クローン病は、主として口腔から肛門までの全消化管に、非連続性の慢性的な炎症や潰瘍が起こる原因不明の炎症性腸疾患です。10代後半から20代の若年層に発症しやすい傾向があります。同じく大腸に炎症を起こす潰瘍性大腸炎と似ていますが、クローン病は小腸や大腸を中心に消化管のどの部位にも病変が現れる可能性がある点が特徴です。

また、感染性胃腸炎や過敏性腸症候群などの他の疾患と初期症状が似ているため、自己判断せずに医療機関で正確な診断を受けることが重要です。

クローン病(CD)の症状について

クローン病の症状は、消化管の炎症部位や程度によって患者様ごとに大きく異なります。また、症状が落ち着く寛解期と、悪化する活動期を繰り返すことも特徴です。以下のような症状が長引く場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 腹痛
  • 慢性的な下痢
  • 血便や下血
  • 発熱
  • 体重減少
  • 全身のだるさや倦怠感
  • 肛門周辺の痛みや腫れ
  • 吐き気や嘔吐

クローン病(CD)の診断と検査について

クローン病の診断においては、炎症の広がりや程度を正確に把握し、潰瘍性大腸炎や大腸がんなどの他の疾患と鑑別することが不可欠です。当院では、患者様のご負担を最小限に抑えながら、迅速かつ的確な診断を行うために以下の検査を実施しています。

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸から小腸の末端部分までを直接観察し、クローン病特有の縦長の潰瘍(縦走潰瘍)や敷石のような粘膜の凹凸(敷石像)がないかを確認します。当院では、AI技術を搭載した内視鏡システムを導入しており、微細な病変も見逃さない精密な検査に努めています。また、鎮静剤の使用に加え、水浸法やCO2送気を用いることで、お腹の張りや痛みに最大限配慮した苦しくない検査を提供しています。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

クローン病は胃や十二指腸などの上部消化管にも病変が現れることがあるため、必要に応じて胃カメラ検査を実施します。当院では、極細スコープを用いた経鼻内視鏡や、鎮静剤を用いた経口内視鏡を選択でき、眠っているような状態で苦痛なく検査を受けていただくことが可能です。

腹部CT検査

腸管の壁の厚さや、腸管外への炎症の広がり、膿の溜まり(膿瘍)や腸の狭窄・閉塞などがないかを立体的に評価します。当院ではCTを導入しており、大学病院レベルの高精細な画像を即日で撮影・診断することが可能です。激しい腹痛などの急性症状がある場合にも迅速に対応し、病状の正確な把握に役立てています。

血液検査

全身の炎症反応の程度や、慢性的な出血による貧血、栄養障害の有無などを確認します。病気の活動性を客観的に評価する上で重要な指標となります。

便検査

便潜血検査により消化管からの微量な出血を確認するほか、感染性腸炎など他の原因による下痢ではないかを鑑別するために行います。

クローン病(CD)の治療法について

クローン病は現在のところ完全に治癒させることは難しい疾患ですが、適切な治療によって症状をコントロールし、健康な状態(寛解)を維持することで、発症前と変わらない日常生活を送ることが十分に可能です。当院では患者様のライフスタイルや病状に合わせた治療を提案いたします。

薬物療法

腸の炎症を抑え、症状をコントロールするための中心となる治療です。病状の重症度や炎症の部位に応じて、5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤などの内服薬、ステロイド薬、免疫調節薬などを組み合わせて使用します。寛解期に入った後も、再燃を防ぐために継続的な服薬管理が非常に重要となります。

栄養療法

食事から摂取する脂肪分や特定の成分が腸の炎症を悪化させることがあるため、腸管を安静にしつつ必要な栄養を補給する治療です。消化の過程を必要としない成分栄養剤などを摂取し、炎症の沈静化を図ります。

クローン病(CD)の予防について

クローン病の発症を完全に防ぐ方法は確立されていませんが、症状の悪化(再燃)を防ぎ、穏やかな状態を長く保つためには、日常生活における自己管理が極めて重要です。

食事管理

活動期と寛解期で食事の注意点は異なりますが、基本的には低脂肪・低残渣(食物繊維が少ない)の食事が推奨されます。香辛料などの刺激物やアルコールの過剰摂取を控え、腸への負担を減らすことが再燃予防につながります。

禁煙

喫煙はクローン病の発症リスクを高めるだけでなく、治療の効果を下げ、再燃のリスクを著しく上昇させることが分かっています。クローン病の患者様にとって禁煙は必須の予防策となります。

定期的な受診と検査

自覚症状がなくても、腸の内部で炎症が進行している場合があります。自己判断で治療を中断せず、定期的に当院を受診して血液検査や内視鏡検査、CT検査を受けることが、病状の安定と合併症予防において非常に重要です。

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